衝撃



8月30日の突然の小泉首相の北朝鮮訪問のニュースを知った時、何らかの動きはあるんだろうなとは思ったが、これまでのイメージから大した動きはないだろうと思っていた。しかし、その後のメディアからの情報を観ていると、もしかすると過去に拉致された方々の中から何人かの消息が分るかもしれないと思うようになっていった。だが、首相訪問の結果は何とも言えない内容を知らされてしまう事になる。

小泉首相の訪朝の日、朝からテレビに釘づけとなっていた。店に入ってからも、いつもなら昼のニュースだけしか観ていないテレビをすぐにつけ、NHKを中心に訪朝に関する報道番組を観れるようにずっとつけていた。
そして4時過ぎから拉致された方々の安否に関するニュースが流れ出してくる。一番最初の情報では生存者は9人だった。拉致された当時、40代50代の方がいた事から、このお二人がもう生存していないのかと考えていたら、情報は生存者は数人へと変わっていく。
5時過ぎだったと思う。突然に生存者は4人という情報が流れてくる。たったの4人。1時間前までは9人という情報が流れていたのにたったの4人へと変わってしまった。だがこの時はまだ4人だけの安否が明らかになったのかと思うこともできたろうが、その後に記者から一人一人の安否に関する情報が伝えられ、8人の方も亡くなっていると知らされた時は、何ともいい難い気持ちとなってしまう。

この情報は日本中に大きな衝撃を与えたみたいだが、政治化の中には小泉政権を攻める道具にしようとする者がいたり、北朝鮮の政策とは関わりはないであろう日本の朝鮮学校やプロボクサーへの嫌がらせがされている事を知った時も、何ともいえない辛い気持ちとなった。一部の政治家の考える事は理解する事はできないし、嫌がらせをする者達の行為も納得する事は出来ない。
北朝鮮のやってきた事に怒りを感じ、それをどこかにぶつけたいと思う者はいるだろうが、全く関係ないであろう子供達や日系のボクサーなど弱者を責めることによってどんな意味があるというのだろうか。全く理解する事はできない。

拉致事件については、今回の首相訪朝によってほんの少しの事が分っただけにすぎない。実際にはもっと多くの人が拉致されていたのではないかとの情報も流れている。この事件に関する全容解明はこれからの交渉が本番になっていくのだろう。これからの交渉では、必ずこれまでの拉致に関する事を全て明らかにしてもらいたいと思うし、そして何よりも生存しているといわれる5人の方々を一日でも早く日本に取り戻してもらいたい。



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