今年6月13日に、突然にパリーグの近鉄−オリックスによる球団合併が発表されたが、この事が球界に大波乱を巻き起こし、9月18日には日本のプロ野球として初めてのストライキが決行される事となってしまった。 6月に合併のニュースを知った時には、ただ唖然というか信じられないという事が本音だった。そして何とかそれを認めない様にしてもらいたいと思っていたし、機構側はきっと認める事は無いだろうと思っていた。 もしも合併を認めてしまえば、来シーズンからはパリーグは5球団となってしまう。となれば、ペナントレースが順調に進む訳は無い。経営的にもかなり苦しくなる事はハッキリしている。 そんな事を機構側が認める訳は無い、そう思っていたのだが、 予想外な事に巨人前オーナーの渡辺だったと思うが、認めると発言したのだ。更に7月7日に行われたオーナー会議でも、合併に異議を唱える者は居なかった様で、完全に認められる事となってしまう。 この時に、更に予想外というか何とも言い切れない思いにさせてくれた 発言があったのだ。パリーグにはもう一つの合併の可能性があり、それが行われれば、来シーズンから1リーグ制とすると言う事だった。 このような機構側の動きに選手達は、来シーズン以降のプロ野球の存在にかなりの危機感を持つようになっていったのだろう。 当初、合併が発表された時は、古田など一部の選手が異議を唱える様に発言していたと思うが、あっという間に選手会全体が一致団結するようになり、 7月には合併に関する決議案を決定し合併について協議・交渉を行う事を要求する事となる。 だが、機構側というか球団側は、特に渡辺などは「たかが選手が」などと言っていたが、選手会の要求を無視し、合併を一方的に進め9月のオーナー会議で遂に決定としてしまう。 それに対して、選手会は遂にストライキ権を使用する事を決定した。 この事をどの様に判断したのか知らないが、機構側はやっと選手会との協議・交渉に応じる事となり、9日・10日、16日・17日に団体交渉が行われた。だが、合意が得られる事は無く、ストライキは決行されてしまった。 この事を喜んでいるファン、そして選手は一人もいないだろう。ストライキを決行した選手会を批判するファンは殆ど居ないのではなかろうか。そしてもっと前より、本当に誠意を持って選手会に対応し積極的に協議・交渉が行われていれば、ストライキ決行は無かったのかもしれない。 選手会を見下すかのようにして、協議に消極的な態度を取っていた事が、今回のストライキ決行を発生させてしまった大きな要因である事は間違いない。その球団に対して、多くのファンが強い不満を持っている事も間違いは無いだろう。 このストライキがいつまで続くのかは分からない。だが、選手会には決して機構側が屈してはほしくはない。団体交渉で主張した事を貫き通し、必ず勝ってほしいと思っている。 そうでなければ、日本のプロ野球は衰退し、消滅していく事は間違い無いだろうから。 |
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