琳派・若冲と雅の世界



今日は8年ぶりに県立美術館へ出かけていった。昨年12月25日から「琳派・若冲と雅の世界」雅行われていて、 先週だったかNHKの番組から若冲の絵を知る事が出来たんだが、凄い絵が描かれているんだなと思わされ、 それまで関心が無かったこの展覧会に絶対に行こうと思う様になり、8年前のピカソ展以来行こうと決めていた。

展覧会場は2つに分けられていて、更に今日になって知ったんだが洋画の展覧(マルク・シャガール展、ドイツ民主主義の画家達−冬の物語り−) も見せて貰える様になっていて、2つの絵をしっかり見させてもらったんが、 古典からの日本画と洋画には大きな特長の違いがあったんだなと教えられた。

特に古典の日本画は、線を非常に強弱に表現しながら細部まで時には柔らかく、強く描きながら風合いを描き出してくれている。
若冲の絵は色を白黒に絞って描かれていたみたいだが、黒は薄く、 そして強く部分部分に時に重ねながら見事にそれぞれの部分の特徴を出してくれている。

それも一本の線を重ねながら、時には並べながら描かれているのではないかと思わされる絵画。
只、凄いと思わされた。その他、平安の時代からの屏風や掛け軸に複数の色で描かれた絵画も多く展示されていたが、 いずれの絵も若冲と同じ様に全てが細かく描かれている。

やはり一本の線を重ねながら、並べながら描かれている。
これまでは、 絵画といえば洋画や現代日本画といった方向ばかりに目を向けていたんだが、 日本画が昔から如何に素晴らしく描かれていたのかを思い知らされる。

そして、洋画の展覧の会場へ向かってみれば、日本画とは全く異なる雰囲気の絵画が描かれている。
同じ様に細かい線、或は太い線などで描かれていると思うのだが、描かれている絵の表現が大胆なものとなっている。

古典日本画にも描かれている物の雰囲気を強調される絵も多くあったのだが、 洋画の様に線を激しく重ねていった大胆な表現の絵画は無い。

また、最後に見せてもらったのが洋画の「冬の物語」という展覧会だったが、 非常に特徴ある大胆な表現された絵が多く展示されていたんだが、最後の方になると意外にも細い線が柔らかく使いながら、 やはり大胆な風合いで描かれている絵もあり、何だか意外に思わされたんだが、最後に見せられた絵には何だか驚かされる。

色は白と黒に限られていたんだが、黒は強調した一色に限られていて、 白と絡めながら大胆では無く柔らかい風合いも感じさせる絵が描かれている。
そして、その絵を見ていた時に何だか悩まされてしまった、元の紙の色は果たして白と黒のどっちだったのだろうと。

風景、或は人物は白を元に黒で書かれていたのかと思ったんだが、 黒が非常に細かく書かれている。それにより風景や人物が表現されている。
黒、それも単色でここまで細かく描けるのだろうかと思わされてしまい、 思わず絵を描いた紙の色はどっちだったんだろうと思わされてしまったんだが。

とにかく、今日は和と洋の素晴らしい絵を多く見る事が出来た。気付いてみれば、 1時間半以上は絵画に夢中にされていたみたいで、その事に気付いた時に思わず驚かされてしまう。

今日は展覧会へ行って、本当に良かったなと思わされている。

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